夢遊病とは、正式には、「睡眠時遊行症」と呼ばれる症状で、寝ぼけた状態で起き上がったり、立ち上がり歩き回ったりしますが、本人は記憶していない症状を指します。
『アルプスの少女ハイジ』のストーリーに関して、「ハイジがアルプスの山を下りて、クララといっしょに暮らすようになった後、夜になると歩き回り、翌日にはそのことを忘れてしまっているというエピソードがあるが、それが睡眠時遊行症の典型だ」といった研究者の記述がありますが・・・
私もまさにそのとおりだと思っています。
夢遊病は、子どもの頃には、ときに見られることなのです。
夢遊病は、眠ってから1~2時間後の深い眠り(ノンレム睡眠)の最中に起きることが多く、ほとんどは、睡眠の前半3分の1の時間帯に集中しています。
夢遊病は4歳から8歳くらいで発症することが多いのですが、思春期までには、ほとんど症状がなくなるので、それほど心配することはありません。
また夢遊病の症状で動き回っている時は、かなり深い睡眠に入っている状態ですから、無理に起こすことはやめましょう。
優しくベッドまで連れていって、寝かせてあげれば十分です。
ただし、てんかんなどの他の病気の一症状として出てくることもあるので、あまり頻繁に症状が出るようなら、専門医に一度は診てもらったほうが安心です。